一人ひとりに向き合う東洋医学

東洋医学とは、中国発症の伝統医学であり、鍼灸や漢方、アーユルヴェーダなどがそれに該当します。患者さんの具合の悪い部分を直接治療し、多くの人達に効果のある治療をする西洋医学に対し、東洋医学は患者さんの具合の悪い部分だけではなく、体全体を診て具合の悪い原因を考えていきます。また、患者さん一人ひとりの特徴を診てその人に合った治療をしていくのです。例えば、目が痛いのであれば痛い部分だけを治療するのではなく、なぜ目が痛いのかをその人の体全体の症状を診て治療をしていきます。肩こりや頭痛、イライラするなど他の症状がないか、また患者さん自身の普段の生活の中でパソコンやスマホの使い過ぎで目を酷使していないかなどを探り、根本的な治療を目指すのです。

東洋医学には、患者さんの体全体や特徴を診て、患者さん一人ひとりにあった治療をすることです。そのため症状がはっきりしていなかったり、原因がわからない症状に対しても対応しやすいというメリットがあります。それに対し、じっくりと時間をかけて治療していくため、癌やウィルス、病気による高熱など緊急に治療が必要なものには向いていないというデメリットもあります。病気に対し速攻性のある治療ではありませんが、患者さん一人ひとりの体全体の症状に向き合い、根本的に悪い部分を時間をかけて治療していく東洋医学は、原因がのわからない症状や不調に悩んでいる人達の病気の改善に効果が期待されているでしょう。